【連載】これぞうまい店

Vol.01

ステーキ「ニューオークラ」

13.11.14

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肉を焼いて30年の料理長の三谷利文さん

大阪市北区北新地のステーキハウス「ニューオークラ」です。
僕が感動したおいしさの理由とは?数あるステーキハウスと、どこが違うのでしょうか。

他店とは違う料理のポイント

オーナーが肉の卸売業なので、全国の時々の最高の牛肉が集まる

この日のロースは、佐賀県産、フィレは、熊本県産。神戸ビーフはもちろん、日本全国の牛肉の仕入れルートがあるそうです。当然、牛は同じ牧場でも個体差があるので、目で見て、選び抜くそうです。

ひと切れひと切れ、切り方、焼き方、食べ方が違う

一番驚いたのは、肉塊は、最初、外面だけを焼いて、脇に置いておき、食べる分だけ、ひと切れずつ切って、焼いていくというスタイルです。

食べ終わると、次のひと切れを焼く。切り方も、焼き具合も、食べ方も1回、1回変わります。写真をご覧下さい。

肉の部位×切り方×焼き方×食べ方のバリエーションは、100を超えるのです。

裏メニューがある

ニューオークラの裏メニューは、ビーフカレーです。
僕は「裏メニュー」が好きです。

「常連客Aさんのわがままから生まれた」
「賄いから生まれた」
「捨てていたものを利用することを思いついた」

ステーキハウスは、よく切り落としや、端肉を使って、カレーや、シチューを出していますが、ニューオークラのバックストーリーは、
~若手の料理人たちが、賄い用のカレーを日々創っていた。三谷さんは、カレーがあまり好きではなく、ちっとも、おいしいと言わない。若手たちは、三谷さんに何とか、おいしいと言わせるために、改良し続けた~

僕は、常に何かしら、ちょっとした「ストーリー」を探しています。
因みに、三谷さん曰く「今でも、おいしいとは思わないのですが、常連客のみなさんには、好評で…」

「ニューオークラ」のまとめ

北新地というステーキ激戦区で、肉の切り方、焼き方、食べ方をひと切れ、ひと切れ変えて出す、オンリーワンのスタイルで、まさに職人芸を披露していること。ストーリーのある裏メニューがあること。

RESTAURANT INFO

ステーキ「ニューオークラ」

大阪府大阪市北区曾根崎新地1丁目5番7号森ビルB1
06-6341-1129
定休日 日曜・祝日
カウンター24席、半個室あり
17:00~23:00(22:00ラストオーダー)
夜の客単価 12000くらい~